リポフスチンと老化
―しみ、しわの大敵も活性酸素―

リポフスチンは別名「老化色素」と呼ばれる物質です。細胞膜の不飽和脂肪酸が酸素と結びついてできるのが過酸化脂質です
が、その過酸化脂質がタンパク質と共に酸化されてできるのがリボフスチンです。老人性色素班ともいいます。
リポフスチンは老化した肝細胞、心筋繊維、神経細胞などに現れ、リポフスチンが組織内で増加するとその細胞は機能不全に陥ってしまいます。このような点から、リポフスチンは老化の指標とされています。
低線量放射線と老化、若返り
いままで述べてきたように、活性酸素はDNAの損傷、細胞膜透過性の低下、リポフスチンの発生のいずれにも深くかかわっています。したがって、活性酸素が老化の主たる原因と考えられています。
ここで面白い動物実験の結果を紹介しましょう。
電力中央研究所では、ラットに低線量放射線を照射することによって、老化の目安とも言える細胞膜の流動性、過酸化氏脂質量、SOD活性を調べました。その結果、より強い放射線を浴びた65週齢(人間の1年はラットの1週間といわれる)のラットのほうが、低い放射線を浴びた7週齢のラットより数値が良かったのです。
この研究は後にアメリカ・ワシントンで発表されましたが、ある研究者はこの内容を見て「Rejuvenation(若返り)だ!」と感嘆したそうです。現地での研究者たちの驚きようは、服部禎男博士のインタビュー記事からもわかります。
しみ、しわの大敵も活性酸素
肌のシミの原因として考えられるのは、紫外線などによる外的刺激から生体を守る反応です。皮下に活性酸素が出現すると防御作用として生体がメラニン細胞を作ります。これが「日焼け」の原理です。メラニン細胞が分解されずに残るとシミになります。メラニン細胞が1ヶ所に集まって集団を作ったものとしては黒子とか、そばかすなどがありますが、紫外線などによってできるものをシミと呼んでいます。

加齢的にリポフスチンと呼ばれる加齢色素が発生することはすでに述べましたが、このリポフスチンも肌のシミの大きな原因です。しかし、活性酸素を低減することによってリポフスチンの出現は抑制できるので、活性酸素の低減がシミの予防となることは容易に推測できます。
肌の重要な構成要素であるコラーゲン繊維は、かなり知られた存在です。コラーゲンはほとんどの組織にある結合組織で、体の中にあるタンパク質の3分の1がコラーゲンといわれます。
活性酸素の低減は美容にも効果大
コラーゲンが活性酸素で変質すると、細胞の結合が弱くなったり、肌の弾力がなくなります。特に肌の真皮の70%はコラーゲンでできているので、コラーゲンの一部が変質すると、他のコラーゲンの栄養供給などの代謝が低下するので悪循環となります。コラーゲンが破壊されることによって目元、口元のしわ、たるみの原因となり、細胞レベルでばかりでなく、見た目にも若さが失われてゆきます。
活性酸素を低減することでコラーゲンの破壊を予防することは、老化ばかりでなく美容面でも大変有効な手段です。活性酸素の抑制は、病気に効果があるだけでなく、アンチエイジングにも効果が期待できることがご理解いただけると思います。
(「医師がすすめる低放射線ホルミシス 驚異のラドン浴療法 ホルミシス臨床研究会編 監修 川嶋朗 東京女子医大准教授」より引用抜粋
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